大会/Convention

第35回大会 東洋の鉄絵・鉄砂・銹絵

趣 旨:

鉄絵とは、鉄分を含む顔料で文様をあらわす技法をいう。入手しやすい身近な材料を用いることから、中国では青磁の完成とともに始まり、最も普遍的な絵付け技法として広く行われた。コバルトを呈色剤とする染付(青花)がさかんになってからも、日用の器の装飾技法として存続した。鉄絵は日本、朝鮮、東南アジアにも伝わり、日本では銹絵、朝鮮では鉄砂ともよばれる。鉄絵は陶磁史の底流に脈々と受け継がれていながら、その問題はこれまで取り上げられることが少なかった。大胆で生気に富んだ表現に特色がある鉄絵の展開、特質、影響関係、陶磁史上の位置づけ等について、地域・時代の枠を超えて考察する。

開催日:
2007(平成19)年11月17日・18日
会 場:
東京藝術大学・東京国立博物館/東京都
発表者・演題:

<基調講演>

・「唐宋の釉下彩」 長谷部楽爾(出光美術館・東京国立博物館名誉館員)
<研究発表>

・「中国・三国 呉の鉄絵―南京出土“釉下彩絵瓷器”の位置づけ」 小林仁(大阪市立東洋陶磁美術館)
・「タイの鉄絵―カロン窯の活動年代をめぐる考察」 矢島律子(町田市立博物館)
・「高麗時代の鉄絵」 吉良文男
・「肥前の鉄絵」 鈴田由紀夫(佐賀県立九州陶磁文化館)
・「瀬戸・美濃の釉下鉄絵」 井上喜久男(愛知県陶磁資料館)
・「日本陶磁における鉄絵装飾の受容と展開―近世・近代を中心として」 荒川正明(出光美術館)

<討

・「東洋の鉄絵」  伊藤嘉章、今井 

見学会:

・東京国立博物館 特集陳列「描くやきもの…奔放なる鉄絵の世界」(本館14室)平成19926日~1216日・特集陳列「高麗翡色青磁の誕生」 (東洋館10室)平成19年9月4日~12月2日

参加人数:
80名

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